講義詳細
安全・安定運転上級コース(2025年度)
保安防災管理(リモート)
日時 |
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定員 | 20名 |
場所 | 地図はこちら |
料金 | 48,400円(税込み) |
概要1
科目概要:
製造現場での事故・災害が一向に減少しない現況の中で、特に 石油等の貯蔵量・取扱量及び高圧ガスの処理量が莫大である水島コンビナートの特殊性をも考慮し 本講座では
① 保安四法(労働安全衛生法、消防法、高圧ガス保安法、石災法)の学習を通じて運転員と
しての日常業務上 ・修得すべき法的規制 ・運転員としての果たすべき義務 を修得する。
② 生産現場での取扱い物質全般(含む危険物、高圧ガス)に対する物理・化学的 一般基礎
学識 及び 保安技術の修得
③ 保安防災設備に関して修得
④ 保安意識の高揚:保安確保の重要性と保安確保の仕組みの学習
研修目標(科目全般):
製造現場の作業員を対象に
・労働条件と日常取扱う物質(危険物、高圧ガス等)に関する法的規制と自己の責務とを念頭に
・生産現場での取扱い物質全般に対する一般的学識と保安技術を
・日常業務に反映できる作業員の育成を目指す。
対象とする研修参加者:
日常業務として 主として危険物、高圧ガス等を取扱う
・石油化学コンビナート関連企業の運転員
(1)中堅オペレーター
(2)シフトリーダー補佐
(3)シフトリーダー
(4)運転スタッフ
・一般企業の従業員
従来と比較した当科目の新規性(新規開発要素):
・関連企業のニーズを取り込み ニーズに合った教材を開発。
・特に新人から中堅までの運転員に対する“再教育”という位置づけを念頭に教材を開発。
ティーチング・メソッド:座学と演習
講師: 太田 等(日本容器包装リサイクル協会 技術顧問、元高圧ガス保安協会 調査役、元旭化成環境安全部 副部長)
研修に必要な期間:
1コマ当たり受講期間:各コマに応じて 45分/コマ ~ 140分/コマ *総コマ数 8
9:00~16:30(最終日17:00)
受講生数:20名
概要2
コマ1:労働安全衛生法(労安法)
・労働基準法を起源とする労働安全衛生法の概要を知る。特に
・事業者及び労働者の責務・義務を学び
・法的違反に対する労働基準監督官の司法的権限に基づく処分例を通じて法遵守の重要性を学ぶ
コマ2:危険物に対する法的規制(消防法)
・消防法にて規定され、規制対象となる危険物とその指定数量
・消防法の体系と技術基準の概要
・危険物取扱い上の規制
違反等に対する命令
危険物取扱者制度
保安管理組織 etc
コマ3:生産現場における物質(物質全般&危険物)の取扱い上の学識と保安技術
コマ6と相俟って 生産現場で日常取扱う物質(気体、液体、固体)に対する工業化学的に重要な学識(物理・化学的学識)を広く学び 今後の自己研鑽への反映の基礎とする。
*なお、当コマでは一部気体に関しても解説するが主として液体・固体を中心に学ぶ(危険物を
念頭に)
コマ4:石油コンビナート等災害防止法(石災法)
この法は 全国一律に適用される法ではなく 石油コンビナート等の特殊な区域にのみ適用される法である。 即ち当地区は“水島石油コンビナート”という特殊性に立脚し 当法が適用される区域である。
・当法の制定のきっかけとなった大きな事故例等を通じて
・制定の背景
・特定事業所に適用される“レイアウト規制”“保安防災組織等” を学ぶ。
コマ5:高圧ガスに対する法的規制(高圧ガス保安法)
社会的問題となった事故事例等を通じて 高圧ガスの取扱いに対する法的規制の歩みを学び 自主保安を目指す現在の法的精神を学ぶ。
・高圧ガス保安法の歩み
・高圧ガスの定義(高圧ガスの製造とは)
・高圧ガス製造に関する「許可」「届出」及びその技術上の基準等
・高圧ガスの貯蔵に関して
・保安に関する規定:危害予防規定、保安教育、保安管理組織 etc
・高圧ガス保安協会 & 自主保安認定制度について
コマ6:生産現場における物質(高圧ガス等)の取扱い上の学識と保安技術
コマ3と相俟って 生産現場で日常取扱う物質(気体を中心)に対する工業化学的に重要な学識を広く学ぶとともに 高圧ガスの物性・圧縮理論及び高圧装置材料の基礎等を通じてその保安技術を学び 今後の自己研鑽への反映の基礎とする。
コマ7:保安防災機器と保安技術
保安防災を確保するための流れは如何なるものか
・保安確保用機器の日常活用上の留意事項(失敗事例を参考にしつつ)
一般の計測機器によるプロセス制御
アラーム、インターロック、・・・・保安電力 etc
・災法に規定される「防災資機材」と「防災組織」
コマ8:保安意識の高揚
当講座の最後のコマとして 各位の保安意識を如何に高揚させるか!
(保安確保の重要性を再認識し、保安管理の仕組みの学習を通じて保安意識の高揚を
目指す)
・事例に基づき産業事故/災害 が発生した場合の現実の対応
企業・当事者の刑事責任&企業の社会的責任
・安全の概念とその基本的事項
安全は全て「人」に帰結 → 「人間特性」を知る
・安全に対する社会的情勢 :安全配慮義務&違反事例
・産業安全確保の原理・原則 :リスクの低減