講義詳細
競争力強化マネジメントコース(2025年度)
組織とリーダーシップ
日時 |
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定員 | 20名 |
場所 | 地図はこちら |
料金 | 23,100円(税込み) |
概要1
科目概要:
化学産業は日本の産業構造の中でも基幹産業として重要な位置を占めている。その生産拠点である石油化学コンビナートは地域の産業集積の核、雇用を始めとする地域経済の柱であり、これを維持、活性化していくことは地域経済にとって必要不可欠である。これらに必要なグローバルな視点を伴う経営戦略の一つであるヒューマン・リソース(人的資源)を活用する基本的なフレームワークについていくつか学習する。学んだフレームワークを使って比較分析を行い、コンビナート組織戦略や将来の人的資源の有効活用について議論すると共に、技術戦略立案を担う企業管理職に求められるリーダーシップ論や新事業創出のための組織体制の検討などを行い、受講者のリーダーシップスキルの向上を図る。
研修目標:
グローバル競争を勝ち抜ける企業戦略を推進するリーダーが、適切なヒューマン・リソースのマネジメントを行い、組織活性化や効率化、リーダーシップを発揮するためのスキルを習得する。
対象とする研修参加者:
企業の国際的な競争力を踏まえた将来像を描き、企業全体の資源最適化を実行する立場にある者。または、近い将来、その立場になることが予想される者
参加対象者:経営者層、マネージャー、グループ・リーダー
科目の特徴
「優れたリーダーシップとは何か」という問題は,経営学が成立する以前から存在し,哲学,倫理学,歴史,宗教,政治,軍事など様々な分野において,研究や分析がなされてきた。本講義ではリーダーシップを「集団の目標を設定し,その効果的な達成に向けて集団メンバーの協力と貢献を引き出していく能力」と定義する。リーダーには,問題の設定や解決,部下の評価や鼓舞,組織の活性化など,様々な役割が要求される。どれか一つの学説を採用するのではなく,多様な視点を持ちながら,実務で役立つ内容を習得することを目標とする。また、学習した知識、手法を駆使して化学産業像やコンビナート像など将来の産業構造の変化に耐えうる人的資源について検討する。
修得に必要な受講時間:
1コマ当たり受講時間90分×総コマ数4
受講生数:20名
講師:山口大学大学院技術経営研究科(専門職大学院)教授 稲葉 和也
ティーチング・メソッド:
オリジナル教材を使用した講義形式とするが、理解を深めるために事例(化学会社の新規事業開発)演習を行う
概要2
コマ1、2:状況適合リーダーシップ
業務に対するメンバーの習熟度(技能面・心理面)に応じて、リーダーシップのスタイルを使い分けるのが有効である。集団の構成メンバーによって状況が異なるのであるから、多様なリーダーシップのあり方が想定される「状況適合リーダーシップ」を学ぶ。また、シーズ思考が強い技術者に対してニーズ思考の重要性を理解してもらう目的で「インスパイア型リーダーシップ」、組織で忍耐強く慎重に良識を持って行動し、実践的で責任ある方法によって問題を解決する「静かなリーダーシップ」についても学ぶ。状況適合理論のフレームワークとインスパイア型の重要性、静かなリーダーについて学習し、日々職場で実践できるツールを理解する。
コマ3、4:事例演習(化学会社における新事業創出)
コンビナート参加企業にとって未来への生き残りのために新規事業の創出は不可欠であるが、それはなかなか容易ではない。実際に新規事業の立ち上げを行った化学会社の事例を取り上げ、リーダーシップの観点から成功要因と失敗要因をディスカッションする。